民間の駐車監視員として働く40代女性の野上。ちょっと放置しただけでチェックされて報告されることから世間のドライバーからは疎まれ、「ミドリムシ」と揶揄される仕事だった。あまりにも厳格な仕事ぶりで仲間からも距離を置かれている知念とバディを組んだことで、その意義やりがいを見出していく野上だったが、世間では逆恨みした若者が「ミドリムシ狩り」をしはじめていて……。
働く人々にスポットを当てた、笑えて感動できるお仕事ムービー。
大高洋夫、青野竜平のほか、三田村賢二、樋渡真司、岡田正ら共演。
あらすじ
違法駐車を取り締まる駐車監視員として働く、42歳の野上幸子(河井青葉)。小さなころはみんなに愛されるお姫さまになることを夢見ていたが、今は駐車監視員の風貌から「ミドリムシ」と人々にばかにされ、違反者から罵倒されることもある日々を送っている。彼女はカリスマ駐車監視員の知念道夫(大高洋夫)とコンビを組み、彼の見事な仕事ぶりに感化されて仕事に対するプライドを持つようになる。一方街では若者による「ミドリムシ狩り」が続発していた。(シネマ・トゥデイより)
huluのおすすめページに出てきてなんとなく見始めた1本なのですが、お仕事ムービーとして非常に面白かったです。僕はそもそも車は運転しない人間なのですが、たしかに「ほんのちょっと席をはずしただけで」あそこまできっちりと報告されたらイラッとするしドライバーたちからのヘイトを受けてしまうにもよくわかる。
その意味で「ともすれば嫌われてしまう、でも社会的に意義のあるお仕事」を扱ったことに大いに意味があると思います。
序盤のほうで、知念さんのカリスマっぷり、逆の立場で言えば「鬼」「ハンター」かよってくらいの手際の良さが描写されます。関心もするけど、同時に笑えてきちゃう。不動産の内見だとか、配達業務とか。どういう人がすぐに戻ってこないのか予測してターゲットにしてる。見てるこっちはそのくらい許してやってくれよーって思ったりするんですけどね。
そんな知念とはみんな組みたがらないのに、主人公の野上は適性があるのかなんだかんだ上手くやってるし、文句言ってきたドライバーにたいする対応のシーンとかけっこうカッコよかった。実際に彼女に憧れてほんとうに監視員になっちゃう若者が出てくるし。彼もちょっと成長の余地があるけど、有言実行するフットワークの軽さは評価したい。まあそのあとちょっとしたトラブル起こしちゃうんだけど。
トラブルといえば後半にかけて迷惑ユーチューバーが登場。上記あらすじにあるように「ミドリムシ狩り」を決行して仲間が次々ピンチになっていきます。ほんとこいつらクズだったなー。しかも知念さんの過去の因縁にも絡んでくるし。あそこは両者ともに昔から変わってないのだなって思って複雑な気持ちだったし、知念さんは真面目すぎたがゆえにあの職業から監視員になったってわかって切なかった。もうすこし柔軟だったら、楽に生きられたのにとも思うけど、正しさでいったら間違いなく彼が正しいからね。ルールやぶるやつが一番悪い。
当然主人公である野上の過去も明らかにされて、濁されてきた「どうして監視員になったのか」のエピソードは心にきました。あそこで僕らも「昼勤監視員がなぜ必要なのか」ってより明確に理解できるし、今まで憎しみを抱いてたドライバーさんにとっても、すこしは考え方が変わると思う。他人事じゃないから。
最終盤はyoutuberの行動もエスカレートしますが、この映画の根幹でもあるような「仕事に対するプライド」っていう部分で折れないところが胸をうつし、助けにきた面々もちょいコミカルで、最後は無事に解決してよかった。
最後の最後で「ミドリムシの姫」の伏線も回収してさわやかに追われるところも好き。新人奮闘記、とも違うけど、仕事に誇りをもって懸命に働いている人にスポット当てて応援してる、素敵な映画でした。
1時間半とサクッと見れますし。
散々書いてる通り「ミドリムシの夢」につづく2作目だそうなので(キャストが違うから、直接的な続編じゃ無いのかな) ,近いうちに「夢」も見るつもりです。
huluにて視聴。
24年10月現在、アマプラでも会員見放題対象です。

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