高級マンション「アルコニア」で住人が自殺する事件が起き、捜査のために一時的に待機させられることに。それは楽しみにしていた実録犯罪ポッドキャストの最新話が配信されたタイミング。往年の海外ドラマ主演俳優チャールズ、金欠で落ち目の舞台作家オリバー、そして二人の孫ほど歳の離れたメイベルは番組について意見交換を交わし、いっきに距離が縮まる。今回自分たちのそばで起きた事件についても調べないかという話になり、そやがて「マーダーズインビルディング」という番組を配信することに。
ティナ・フェイ、ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ、ジェーン・リンチら共演。
吹き替え版制作を直談判した山寺宏一のほか、羽佐間道夫、林原めぐみらがメイン3人の声をノリノリで担当。
あらすじ
実録犯罪番組マニアという共通点から、偶然意気投合した2人の小奇麗なおじさま“チャールズ”と“オリバー”。そして、2人の孫ほど年の離れた女性“メイベル”。
同じ高級マンションに住む3人のご近所さんが、自分たちが暮らすマンションで突如起こった殺人事件の謎に迫っていく。自分たちが愛聴していた実録犯罪番組にあこがれ、この事件についてのポッドキャスト番組をスタートさせた3人は、真相を追う中で互いの嘘や悩みに向き合いながら絆を深め、隠された事件の真犯人を見つけ出すことに成功した。(予告動画概要欄より)
もう予告動画の時点でわかると思いますが、かなーりコメディです。それでいて吹き替えの面々がノリノリでやってくれてるから、ニヤニヤしっぱなし。もともと字幕版だけ配信されてたのを、山寺さんがイベントで「吹き替え版つくらないんですか？」で動き出したらしいのですが提言しただけあってほんと素晴らしかったです。
年齢を超えたバディ・トリオものはもともと大好物なんですが、世代間ギャップをいれつつも一つの目的に向かって団結してくのは見ててほっこりしますし、めっちゃ有能ってわけでもないから親近感がわきます。
アルコニアっていう高級マンションを舞台にしてるのですが、主要3人以外にも癖の強いキャラがたっぷり。人が死んでるのに自分の商売の宣伝ばかりするカウンセラーとか地味だけどツボっちゃったし、予告でインタビューされている猫大好きおじさんも濃かったなー。
そもそもメイベルみたいな若い女性がなぜここに、っていうのも彼女の過去に絡めて回想シーンが出てきますし、登場人物が増えるたびに誰もが怪しく見えてきちゃって。スティングが本人役で出るわ、容疑者として3人が本気で疑うわでカオスです。
人気警察ドラマで一斉を風靡したのに過去の人のチャールズ（でも運命の人に出会う!?）だったり、事故がきっかけで舞台から離れている金欠のオリバーなど、どうも人生の彩りを失いかけてるからこそ、このポッドキャスト作りっていう新しい目的を得てイキイキしていくのもいいし、文句を言い合いながらもチームとして家族みたいに心配し合うのが好き。孫と二人のおじいちゃんだよ。
僕はシーズン1を見終わってS2に入ったところなのですが、全10話でも1話あたりが30分程度なので、サクッと見られるところもいいです。ほんとにポッドキャストを楽しむように、どうなるどうなる？って思いながらも、そこまで肩肘張らずにリラックスして楽しめる。ギャグもふんだんにありますが、会話の軽妙さがまず面白いんですよ。誰も魅力的。
個人的にはチャールズのスタント役への周りの反応とか殺されかかけたのに酔っ払いだと勘違いされる流れが特に面白かった。
そういうゲストが豪華で、映画、海外ドラマ好きなら「この人みたことある！」って人たちがシーズン追うごとに増えてくみたいなので、これからも楽しみです。S1の範囲ではgleeのジェーン・リンチとか、コメディエンヌ・脚本家のティナフェイとか出てます。
もちろんミステリーものとしても面白くて、特に「真犯人」や、そもそものメイベルの心の傷になってる「転落事故」の真相とかが明らかになるのとかすごかった。全然予想してない方向でした。
ちなみに第1話の冒頭ですごいことが起きて、舞台が過去に巻き戻ってドラマが開始されるスタイルなんですが、それについてはまさかのS2までおあずけ。自殺事件の真相が明らかになって爽やか〜なところにとんでもないことになってシーズンフィナーレなので、見た人は全員そのままシーズン2に突入するはずです。すごいつくりだ。
Disney＋では現在シーズン4まで字幕・吹き替え共に独占配信中みたいなので、気になる方はぜひ。
僕も他の映画を間にはさみつつ最優先で見ちゃっています。
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