13歳のライリーは新しい学校を目前に控え、ずっとやってきたホッケーチームのキャンプに参加することに。ずっと仲良しだった2人の親友たちも一緒だったが、どたんばで別々の学校になることが発覚。憧れの先輩たちとのプレーが実現したライリーは彼女たちと親しくなるために自分の好みを隠し、友情よりも優先させてしまう。同時に脳内ではシンパイといった新しい感情が生まれて工事が行われ、ヨロコビたちは追い出されてしまう……。
思春期をこえたすべての人へ刺さる、大人も共感ポイント多数の傑作アニメ。
あらすじ
転校した学校での新しい生活にも慣れたライリーは思春期を迎えていた。ライリーの頭の中ではヨロコビやカナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリたちがライリーの幸せな暮らしのために奮闘する。ところがあるとき、謎の警報が突然頭の中に大きく鳴り響くと同時に感情たちの暮らす司令部が破壊され、そこへオレンジ色の感情・シンパイが新たに出現する。(シネマ・トゥデイより)
いやー今回も色々と破壊力がありすぎました。自分自身にも覚えあるというのか、劇中でのライリーの行動ひとつひとつを見るたびに似たことをやっちゃったことがフラッシュバックしてて、ちょっと見るの辛い部分があったりしましたね(笑)
このシリーズのメインとなるのは脳内の感情に対応したキャラクターなわけですが。彼女が思春期を迎えたことで出ててきた「シンパイ」「ハズカシ」「ダリィ」「イイナー」+「ナツカシ」ってほんとよく選んだよーな、なんなら30代後半に入った僕自身も今なおそういう感情に振り回されがちなのですごく共感しました。前作にくらべて複雑になっるけど、同時にわかりやすいっていう。
序盤の「実は別々の高校にはいる」ってところから変に「裏切られたじゃん」な被害妄想に近い感情、だからってわけじゃないけど友情よりも先輩との仲を優先してしまうだとか、正直『ライリー何やってんの?』って感じもするけど、すごーく理解できるから嫌いになれないし怒れない。ていうかマズいっていうのは彼女自身が一番わかってる。
ラスト付近の展開もそうなのですが全体的なテーマとして「自分らしさ」=アイデンティティが重要になってて。自分とはこういうものだ、っていうものがしっかりしていれば、色んな出来事に文字通り我を失いそうになっても正しい行動がとれるようになる。感情に振り回されて失敗しちゃっても、最後にはまたリカバリーできる。そういう希望があって、さすがディズニーですよね。
悪い方に考えたり、自分にないものを羨んだり、自分を卑下して曝け出すことを怖がったり。もうちょっと自分のことを信じて、大人にならなきゃダメだなぁって痛感させられます。
もちろんタイトルの通り脳内のキャラクターは新キャラ含めて今回も大活躍でしたし、思春期当事者以前の小さいお子さんも楽しめる作り。前回のでお馴染みの記憶のたまみたいなものもたくさん出てきますし。ブロッコリーにのって川をくだったりとか楽しかったな。
ライリーの秘密が暴露されてかわいそうなんですが、小さい頃にみたアニメキャラが今もお気に入りだったり、ゲームのイケメンキャラに恋してたりとそういう部分もリアルで(今回パパとか以外は男キャラ出てこなかった)
しかも同じCGアニメの中なのに子供番組はビットレートが低い(ぱらぱら漫画の枚数がすくなくてぎこちない)、ゲームキャラの独特のポリゴン、段差でひっかかるなど細かい部分の映像表現が見事でした。
人となりをつくっている糸みたいなやつも綺麗だったな。
ヨロコビがピンチになる中で、ひとり解決策をもさくしてるカナシミ。ハズカシがさりげなく手助けしてくれてたのもグッときたけど、そもそも恥ずかしいって感情が「本当は勇気を出したいけど」って含んでるし、他のネガティブ?感情と少し違うっていうのが出てたのかなぁって思います。
ちょっとしか出なかったけど、両親それぞれの脳内の様子がチラッと映るのも地味に面白くて。思春期本人もそうだけど、思春期の親も大変だよなぁってしみじみ感じました。そういうスピンオフみたい。
新キャラたちの声優さんとしてはシンパイ役の多部未華子さんが言われなきゃ気がつかないレベルで上手くてすごかったです。
日本版限定のエンディングでSEKAI NO OWARIの「プレゼント」という曲が流れるんですが、映画にあってる歌詞で好きでした。
ディズニープラスにて吹き替え版で視聴。
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