元CIA局員のロバートマッコールはその強さを正義のために使ってきたが、とある目的のためにやってきたシチリア島のワイナリーで敵を倒すも彼もまた深手を負ってしまう。見つけた警官も医者も深い事情を聞かぬまま彼を治療し、順調に回復して行く。そんな温かい人々や街の姿にこのまま静かな時をすごすのもいいと思いはじめる。しかし地元マフィアの横暴や、背後にある巨悪ビジネスを感じとったマッコールは再び己の力を振るうことに。
悪人には容赦無い天罰を。最強の男の無双っぷりが楽しめる作品。
ダコタ・ファニング、デヴィット・デンマンら共演。
あらすじ
シチリアでの事件を機に心身ともに限界を感じたロバート・マッコール（デンゼル・ワシントン）は、イタリア・アマルフィ海岸沿いの静かな田舎町にたどり着く。身内のように接してくれる人々の温かさに触れ、彼はこの町を安住の地にすることを望み、イコライザーのスイッチともいうべき腕時計を外すことにする。しかしこの地にも魔の手が迫り、町の人々が暴力に巻き込まれるのを見て、ロバートはイコライザーの仕事を再開。やがて、事態はイタリア全土を巻き込む爆破テロ事件へと発展する。(シネマ・トゥデイより)
どんなに素晴らしくても基本的に続編はやらない、というデンゼル・ワシントンもイコライザーは3作目ということでいかに自身にとって特別な映画なのかが伺えます。邦題にはFINALってついてますが、原題はシンプルな3。まあやろうと思えばもっと続けられるような……。
そう思って見始めたのですが、中身を見てその邦題にも納得。これまでと違って、マッコールはもう「引退」を考えてたりするんですよね。無双する時にタイマーをセットする、イコライザーの象徴的アイテムである時計を外すシーンがあったり、イタリアという土地柄もありますが何度も十字架、聖書、キリスト教の要素が出てきて彼の中で「いくら勧善懲悪とはいえ暴力で解決していくこと」に対しての複雑な思いが感じられる。
とても温かい人々の中で残りは静かに暮らす、終の住処を見つけたような穏やかな印象を受けました。
同時に冒頭のシーンで最後の最後に凶弾をくらっちゃったのも、いわゆる「やきがまわった」「もう潮時かな」という感覚もあったかもしれないっし。
でもそんなマッコールを許してくれない、解放してくれない(笑) ここでも悪党がいるんですよね。なんか最初は商店街に難癖つけてみかじめ料を取るしがないチンピラ程度の印象でしたが、結構な悪者だし。あとやっぱりドラッグとかもね。多くの人が苦しむ。我慢ならいなよ。
助けてくれた警察官も家族含めて巻き込まれてしまうし、
現役CIA役でダコタ・ファニングが登場。子役のイメージがすっごいあるので最初似てる女優さんだったなとか思ってたら本人という(笑)デンゼルワシントンとは『マイ・ボディガード』ぶりの共演。この人のマッコールへの疑惑からだんだん信頼していく過程が良かった。こういう「元・伝説の男」ジャンルではこいうポジションも大事ですよね。いくら強くても個人では限界があるから、こうやって組織の力も利用していく。最後の最後で「なぜ私なの」の答えがわかるのもエモい。ちなみにどうしてワイナリーに行ったかの説明もありますし、とても感動的でした。
メインとなるアクション要素ですが、すでに触れたワイナリーの方ではお馴染みの速攻で片をつけるマッコール無双が見れるんですが、そのあとの戦闘シーンは基本的に敵に同情しちゃうというか、ちょっとホラーかな？ってくらい闇に紛れて次々とやってくのですごすぎるの一言。一人、また一人と倒れていくのはゲームみたいでした。R15+指定なのでほんと容赦ないです。
最終盤の一番の悪党との決着のつけ方だけは個人的にちょっと物足りなさみたいなものも感じましたが、一瞬で倒せる彼だからこそ、あえてああいう方法でじわじわと息の根を止めることに意味があった。冒頭でも書いた通り「天罰」そのものの。スカッと。
全てが解決した後の展開も爽やかで、ほんといろんなつきものが落ちたようなマッコールの顔が印象的でした。続きも見たいけど、ここで穏やかに余生を過ごしてほしくもある。複雑な気持ちにさせられました。
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