誰も16歳になると手術をうけ、美男美女=プリティになる近未来。手術を受ける前の人々は醜いもの=アグリーズと呼ばれていた。いよいよ手術がせまってきた少女タリーだったが、ずっと親しくしていたペリスが先にプリティに。やっとの思いで再開できるも、プリティになったらまた友達になろう等、かつてとは別人のようになっていた。時期同じくしてタリーにはシェイという新しい友人を得るが、彼女は手術を拒み、同じ思想をもつ「スモーク」に合流すると告げて姿を消してしまう。政府側からスパイとしてシェイの居場所を探す任務を課されたタリーはそこで知らなかった正解を知る。
極まりすぎたルッキズム。近未来、ディストピア。極端だけど現代を皮肉ったような設定のエンタメ映画。
キース・パワーズ、ラヴァーン・コックス、ブリアンヌ・チュー、シャーミン・リーら共演。
あらすじ
近未来、16歳になると誰もが美容整形手術を受けて美しい人になることが義務化されていた。タリーは自分の番が来るのを心待ちにしていたが、ある日、彼女の友人が手術を拒んで失踪する。友人を捜す旅に出たタリーは、その道中で今まで知らなかった別の世界の存在を知る。(シネマトゥデイより)
日本語冒頭シーンはこちら
ジョーイ・キングさんは冒頭で触れた「キスからはじまる物語」もそうなのですが、「ブレットトレイン」の殺し屋とか、「ザ・プリンセス」とかでアクションもちょいちょい見てきて、今回この作品でも結構いろいろやってて見応えありました。
ひとことで言うとおてんば娘って感じで、アグリーズなのにこっそりプリティのコミュニティに忍び込んだり、夜中にこっそり食材を盗んだりとかなりアグレッシブなキャラクターで面白いです。だからペリスともラブロマンス、ってところまでいかずに、2人で色々遊んだってイメージが近いように感じました。
ところがどっこい手術を受けて、上流階級の仲間入りしたら彼は変わってしまった。悪意があるわけじゃないものの「大人になれよ」みたいなね、しばふにねころぶ彼はもういない。(木綿のハンカチーフ)あれは結構ショックだったと思うよ。
それに関してはちゃんと理由があって後半にも明らかになるんですが、スモークに合流するタリーとはある意味で敵対してしまうのが切ない……。
序盤はそこれこそ近未来SFって感じの描写が多く、高いところから飛び降りてもなんとかなる機能だとか、旅にも活用さえるホバーボード(中に浮くスケボー)のシーンはアクション要素もふくめてとても見応えありました。
そこが一転してスモークたちの拠点への旅はサバイバル映画じみてくるし、合流してからはディストピアもの。便利な都会の生活とまるっきり違い、限られた資源の中でみんな協力し合って生きてる感があって別の魅力がありました。
タリーは勇敢だし仲間思い出はあるものの、リーダー的存在のデヴィッドと相思相愛、彼の方からも惹かれてくのは若干急展開かなとも思ったり。というか根底からくつがえすこというけど、タリー手術前でも十分すぎるくらい可愛いですよね笑 無理やり「きつね目」とか言ってるけど、プリティで通用しちゃうよ
こういう作品でありがちな、「政府の真実」が明らかになって完全にスモーク贔屓になるタリー。手術の影響は思ってたよりエグいし、これは彼らの方が正義だよねって思う。単純にそのことをみんなに伝えて止める必要にもあるし、すでに手術した人を【治す】必要も出てくる。
舞台がまた都会にもどってのあれこれも見応えありましたが、残念ながらすごくいいところで終わってしまいます。
あの表情(と傷)で何が起きたのかは察することはできるものの、ほんと「これからどうなるのか」ってところまでなのですごく続きが気になりますし、一方で今の時点で「続編確実!」って言えないという。だからそこを覚悟の上で視聴してください。正直ちょっと評価もよろしくないみたいなのでこのまま打ち切りっぽいのがなあぁ。
かと言って日本だと原作シリーズのうち2冊までしか出てなくて、それも2006年とかで止まってるのでね……。そっちで補完することもできないのが辛い。
ルッキズムを極限まで皮肉ったような設定とか、近未来SF&ディストピアで面白い要素はいろいろあるので、そういう世界観が好きな人には強くおすすめします。
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